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科目ナンバリングについて
こちらを参照してください。  
講義コード
9835090-1 
授業科目名
マーケティング・リサーチ 
授業科目名(英字)
Marketing Research 
時間割
後期 火曜日 7校時 -
対象年次及び学年
1年次 
担当教員

大﨑 孝徳

ナンバリングコード・水準
M3 
ナンバリングコード・分野
BSN 
ナンバリングコード・ディプロマ・ ポリシー(DP)
BAX 
ナンバリングコード・提供部局
ナンバリングコード・対象学生
ナンバリングコード・特定プログラムとの対応
ナンバリングコード・授業形態
Lg 
ナンバリングコード・単位数

関連授業科目
マーケティング戦略、統計分析、定性的研究方法論 
履修推奨科目
マーケティング戦略、統計分析、定性的研究方法論 
学習時間
授業90分×15回+自学自習(準備学習36時間+事後学習24時間) 
授業の概要
 実務の面に注目すると、効果的なマーケティングを実現するうえで、マーケティング・リサーチは重要な役割を果たしているといえる。この場合、マーケティング・リサーチとは、企業をはじめとする組織におけるマーケティングの意思決定を支援するために必要な情報を収集・分析することを意味する。情報技術の進展により、多くの情報が容易に収集・分析できるようになり、企業に限定されず、官公庁、医療・教育機関など、様々な組織で今後ますます重要になってくると考えられる。
 一方、研究の視点に立てば、マーケティング・リサーチをマーケティング研究における調査、さらにはマーケティングにかかわる研究そのものと広義に捉えることもできる。マーケティング・リサーチといえば市場調査など、一言で片づけられる傾向があるが、そもそも何を問いに設定し、明らかにしていくのかが重要であり、そのために本授業では、マーケティング・リサーチについて、研究にかかわる文脈より、アプローチしていく。こうしたアプローチにより、リサーチの考え方やプロセスの本質により迫ることができ、また競争優位性を創出するリサーチという観点からも実務に有効に機能すると考えている。
 また、グループワークにより、定性・定量調査を実施し、データ収集と分析を踏まえた発表が求められるリサーチプロジェクトの機会を提供する。 
授業の目的
市場調査といった一般的なマーケティング・リサーチに関する技法の習得にとどまらず、マーケティング研究における調査、さらにはマーケティングにかかわる研究そのものに対する理論・考え方・技法を習得し、価値ある問いの設定、仮説の構築、データの収集・分析を実践できる能力を獲得する。 
到達目標
1.マーケティング・リサーチの基本を身につける。(DPの「A.専門知識・理解」に対応)
2.リサーチの設計、質問票の作成、データの収集・分析といった実践的マーケティング・リサーチが実行できる。(DPの「B.研究能力・応用力」に対応) 
成績評価の方法
授業への取組み姿勢(授業での発言、個人・グループ演習等)50%、期末レポート50% 
成績評価の基準
成績の評価は、100点をもって満点とし、秀、優、良及び可を合格とする。各評価基準は次のとおりとする。
 秀(90点以上100点まで)到達目標を極めて高い水準で達成している。
 優(80点以上90点未満)到達目標を高い水準で達成している。
 良(70点以上80点未満)到達目標を標準的な水準で達成している。
 可(60点以上70点未満)到達目標を最低限の水準で達成している。
 不可(60点未満)到達目標を達成していない。
ただし、必要と認める場合は、合格、了及び不合格の評語を用いることができる。その場合の評価基準は次のとおりとする。
 合格又は了 到達目標を達成している。
 不合格  到達目標を達成していない。 
授業計画並びに授業及び学習の方法
[授業計画]
第1回:
テーマ:オリエンテーション
そもそもリサーチ(調査・研究)とは? マーケティング・リサーチとは?

第2回:
テーマ:価値ある「なぜ」(問い)を見つける
先行研究調査とは?
マーケティング(流通・消費者行動含む)において、どのような「なぜ」が研究および調査の対象となるのか?
なぜ日本の携帯電話端末は国際市場で影響力を失ったのか?
なぜ高価格にもかかわらず、プレミアム・サービスは人気なのか?

第3回:
テーマ:調査の種類
定性調査とは? 定量調査とは?

第4回:
テーマ:組織のマーケティング活動1
組織が実践するマーケティングにはどのようなものがあるのか?

第5回:
テーマ:組織のマーケティング活動2
マーケティング・ミックスに関連する組織の戦略とは?
マーケティングにおける今日的トピックスとは?

第6回:
テーマ:消費者の購買行動1
そもそも消費とは? 消費者ニーズ? 顧客満足? 買い物行動のプロセスやパターン? 購買意思決定?

第7回:
テーマ:消費者の購買行動2
本物感? 神聖消費? 贈り物? 贅沢? コラボ消費? 倫理消費? ネットショッピング?

第8回:
テーマ:リサーチ・デザイン
調査にあたり、どのような基本設計が必要となるのか?

第9回:
テーマ:仮説の構築
仮説のタイプ? いかに仮説を抽出し鍛えるか?

第10回:
テーマ:調査における手法と対象 調査票の作成
テーマにフィットした手法と対象をどう設定するか?
質問票調査の設計? ヒアリング項目の選定? リッカート法?

第11回:
テーマ:データ分析1
データ(入力、変換、選択、並び替え、クロス集計)、グラフ、度数分布表、ヒストグラム、基礎統計量(平均値 中央値 分散 標準偏差など)

第12回:
テーマ:データ分析2
相関、カイ二乗検定、t検定

第13回:
テーマ:データ分析3
回帰分析、因子分析、共分散構造分析

第14回:
テーマ:リサーチプロジェクト
グループによるマーケティングに関わるプレゼンテーション

第15回:
テーマ:総括
全体のまとめ


[授業及び学修の方法]
 授業では、マーケティング・リサーチに関わる理論やケースを紹介するが、いずれもQ(投げかけ)&A(自らの考えを述べる)のスタイルで展開する。自身の積極的な発言はもちろんのこと、他者の発言に対しても有益な指摘ができるように努めること。
 また、データ分析はエクセルなどのソフトを利用して実施する。
 グループワークによるリサーチプロジェクトにおいては、個別訪問面接調査や質問票調査により、データを収集し、分析する。
 この科目は全回対面授業で行う。なお、状況によっては全て又は一部の回の授業形態を遠隔に変更する可能性がある。また、授業の進行状況によって講義内容・スケジュールが変更になる場合がある。

[準備学習及び事後学習のためのアドバイス]
 毎回、指定される資料を熟読し、関連する情報を収集したうえで、自らの考えを構築し、授業に参加できるように準備する(2時間×12回=24時間)。
 毎回、授業における、理論、ケース、ディスカッションの内容を再検討し、レポートにまとめる(2時間×12回=24時間)。
 個人およびグループワークによるリサーチプロジェクトに関わる調査や発表資料を作成する(12時間)。 
教科書・参考書等
[教科書]
適宜資料を配布する。
[参考書]
髙田博和ほか(2008)『マーケティングリサーチ入門』PHP研究所 ¥2,500
恩藏直人ほか(2022)『1からのマーケティング分析 第2版』碩学舎 ¥2,640
道用大介(2022)『図解でわかる 最新エクセルのデータ分析がみるみるわかる本』秀和システム ¥990
上田拓治(2010)『マーケティングリサーチの論理と技法 第4版』日本評論社 ¥3,630
田中洋(2015)『消費者行動論』中央経済社 ¥2,640
大﨑孝徳(2018)『「高く売る」ためのマーケティングの教科書:競合他社との圧倒的な「差」をつくる13のポイント』日本実業出版社 ¥1,650 
オフィスアワー
火曜日6時限など授業の前後に実施予定、事前にメールで連絡をください。 
履修上の注意・担当教員からのメッセージ
 まず、ミニケースへの考察結果などの提出を授業中に求める場合もあるため、毎回PCを持参してください。
 PCによるデータの分析に関しては、前提となる知識・スキルに関して、個人差が大きいと思われますが、本授業ではゼロから基礎固めを行うというスタンスで行います。データ分析の実習の回はエクセルが利用できるPCを持参してください。
 また、グループワークに関して、オンラインで構いませんが、週1回は全員で打ち合わせを行う機会を確保してください。グループワークでは定性・定量調査によるデータ収集と分析が求められます。こうした能力は分野を超えて、あらゆる業務およびプロジェクト研究においても必須であり、精力的に取り組んでください。
 基本的には、予習はもちろんのこと、講義内容を改めて考え直す復習に力を入れてほしいと考えています。疑問や新たなアイデアが浮かんだ際は積極的に声をかけてください。楽しみにしています。 
参照ホームページ
メールアドレス
osaki.takanori@kagawa-u.ac.jp 
教員の実務経験との関連