シラバス参照

科目ナンバリングについて
こちらを参照してください。  
講義コード
9834297-1 
授業科目名
中小企業ファイナンスと事業承継 
授業科目名(英字)
Small business finance and Business successions 
時間割
後期 火曜日 7校時 -
対象年次及び学年
1年次 
担当教員

三好 秀和

ナンバリングコード・水準
M3 
ナンバリングコード・分野
BSN 
ナンバリングコード・ディプロマ・ ポリシー(DP)
BAC 
ナンバリングコード・提供部局
ナンバリングコード・対象学生
ナンバリングコード・特定プログラムとの対応
ナンバリングコード・授業形態
Lx 
ナンバリングコード・単位数

関連授業科目
ファイナンスマネジメント 
履修推奨科目
アカウンティング,ファイナンスマネジメント 
学習時間
講義90分 × 15回 + 自学自習(準備学習 30時間 + 事後学習 30時間) 
授業の概要
中小企業の経営をファイナンスの観点から学ぶ。起業し成長段階を経て上場するまでのストーリーを資金調達の視点から自己資本、他人資本(借入)、ベンチャーキャピタル(VC)導入の違いを学びながら、自らシミュレーションしながら企業の成長プロセスを体感する。起業段階では事業計画を作り様々な手続きを学ぶ。成長段階ではさまざまな経営手法がファイナンスにどのように影響するかを理解する。そして、企業にとって株式公開し上場するとはどのような意味を持つのかを考えることができる。さらに、中小企業の課題である事業承継の方法論を学ぶ。このように本講座では課題であるシュミレーションと講義がリンクしながら企業経営を体感する。 
授業の目的
受講生みずからが机上ではあるが起業し成長するための方法を模索する中でシミュレーションを行うことで事業計画、特に利益計画を作成する能力を身に着けることができる。そして、成長プロセスの到達点である株式上場によって企業の成長が加速化されることが体感できる。また、ファイナンスの視点から他人資本の活用の利点と問題点を数値の上で明確に理解でき、ビジネス・リーダーや地域プロデューサーとしての成長が期待できる。さらに中小企業の成長は地域振興の柱であり、高齢化が進む現代においてパブリック・プロフェッショナル成長するために必要な事業承継の課題を理解する。 
到達目標
・中小企業にとってのファイナンスの意義を学ぶことができる【大学院課程のDPのC:倫理観・社会的責任】。
・様々な資金調達方法を理解することができる【大学院課程のDPのA:専門知識・理解】。
・シミュレーションを通じて企業活動のタイナミズムを実感できる【大学院課程のDPのB:研究能力・応用力】。 
成績評価の方法
平常点100(授業内でテストをおこなう50点、授業への取組み姿勢、コミットメント50点)。有益な発言等には別途加点をおこなう。出席だけでは平常点にならない。積極的に発言を期待する。ただし、加点については平常点の20%を超えることはない。 
成績評価の基準
成績の評価は、100点をもって満点とし、秀、優、良及び可を合格とする。各評価基準は次のとおりとする。
 秀(90点以上100点まで)到達目標を極めて高い水準で達成している。
 優(80点以上90点未満)到達目標を高い水準で達成している。
 良(70点以上80点未満)到達目標を標準的な水準で達成している。
 可(60点以上70点未満)到達目標を最低限の水準で達成している。
 不可(60点未満)到達目標を達成していない。
ただし、必要と認める場合は、合格、了及び不合格の評語を用いることができる。その場合の評価基準は次のとおりとする。
 合格又は了 到達目標を達成している。
 不合格  到達目標を達成していない。 
授業計画並びに授業及び学習の方法
①ガイダンス 上場会社と非上場会社、金融機関と事業会社、非営利組織
②企業活動を財務諸表で理解する ファイナンス・マネジメントでの復習
③起業しよう その1 原始貸借対照表、定款、公証人役場、利益計画
④起業しよう その2 経営成績、ROA、ROE、株価の成長
⑤起業しよう その3 自己資本のみの成長
⑥企業の成長を促す その1   SWOT分析・4P・ファイブフォース分析と経営財務
⑦企業の成長を促す その2 セントラルキッチン・フランチャイズと経営財務
⑧中間まとめ 課題の進捗状況も確認する
⑨起業しよう その4 他人資本を活用した成長(財務レバレッジとは)
⑩事業承継の課題 その1 同族内事業承継、非同族事業承継(MBO、M&A)
⑪起業しよう その5 ベンチャーキャピタルの活用
⑫事業承継の課題 その2 相続税等を考慮した各手法のメリット、デメリット
⑬事業承継の課題 その3 自社株の評価といわゆる中小企業事業承継税制
⑭上場基準と投資家の要求 上場基準、上場価格の決定プロセス、IR
⑮まとめ

課題のモデル例(事後学習)は以下の通り
②   起業する業種、場所など決定し、設備投資と運転資金を算出する (7時間程度)
③~⑤ P/L B/Sの変化を数年にわたって自己資本のみの成長   (2時間程度×3回)
⑥~⑧ 企業の成長を促す方策を取り入れ上場基準を自己資本のみで達成 (2時間程度×3回)
⑨~⑩ 他人資本を活用した成長(財務レバレッジとは)(1時間程度×2回)
⑪~⑬ ベンチャーキャピタルを活用した成長     (1時間程度×3回)   
⑭~⑮ 上場価格の算定 (2時間程度×3回)

課題はガイダンスで提示する。また、この課題の進捗状況は授業内で随時おこなうので確実に事後学習をおこなうことが大切となる。授業で理解できない場合はオフィスアワーを活用してほしい。また、以上の計画に関しては進捗状況、内容の理解度によって変更することがある。 
教科書・参考書等
テキストは指定しない。ハンドアウトによって授業をおこなう。ファイナンス・マネジメントがすでに履修していることが望ましい。参考図書「富裕層顧客の特性とアプローチ法」三好秀和他, 同友館,第3章上場を目指す企業経営者へのアプローチとポイント(p126~p159)価格2420円、「新プライベートバンキング第3分冊」日本証券アナリスト協会2023年1月価格3000円 
オフィスアワー
授業日の15:00-18:00 事前にメールにて予約すること。幸町キャンパス南4号館3階の研究室にて実施する。
miyoshi.hidekazu@kagawa-u.ac.jp 
履修上の注意・担当教員からのメッセージ
企業が起業し成長する過程をエクセル上で作成分析する。エクセルで利益計画を立てるこの作業は起業予定の受講生には最適である。 
参照ホームページ
http://www.gsm.kagawa-u.ac.jp/fm2020_2021.html 
メールアドレス
教員の実務経験との関連
生命保険会社や資産運用会社でトレーダーの経験がある。アナリスト協会の試験委員や大学の運用アドバイザーの経験があり実務経験が豊富である。