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科目ナンバリングについて
こちらを参照してください。  
講義コード
9834295-1 
授業科目名
サービス・マネジメント 
授業科目名(英字)
Service Management 
時間割
前期集中 その他 集中
対象年次及び学年
1年次 
担当教員

西中 美和

ナンバリングコード・水準
M3 
ナンバリングコード・分野
BSN 
ナンバリングコード・ディプロマ・ ポリシー(DP)
BAC 
ナンバリングコード・提供部局
ナンバリングコード・対象学生
ナンバリングコード・特定プログラムとの対応
ナンバリングコード・授業形態
LE 
ナンバリングコード・単位数

関連授業科目
経営戦略,マーケティング戦略,プロジェクト研究 
履修推奨科目
経営戦略 
学習時間
講義90分 x 15回 + 自学自習(準備学習 30時間 + 事後学習 30時間) 
授業の概要
【サービス・マネジメントの概要と範囲】
サービス・マネジメント論は,社会のサービス経済化やDX化を背景として生まれた経営学における新しい分野です.「サービスとは,奉仕し,援助し,便益を与える行為であり,他人の幸福やメリットになるための行為である」という考え方に基づいております.サービスの特徴の1つとして「サービス受益者も,サービス提供者とともにサービス価値共創へ参加する」という場合があるため,プラットフォーム概念を考えるための理論にもなっております.また,サービスには,無形性という性質があるため,受益者(顧客)が,何を感じ(リスクと思い),何を期待しているのかを把握することが難しくもあり,重要でもあります.このようなサービスを包括的にカバーする理論体系ができています.以上のサービスの考え方に基づき,サービス・マネジメントの対象範囲は,企業でのサービス経営,情報システムを利用したサービス提供,インターナル・マーケティング活動等幅広く,また,公共サービスにも適用範囲を拡げております.サービス・マネジメントの考え方や方法論は,様々な場面で応用が可能です.

【目的】
本講義では代表的な理論を,実際の事例を交えながらの講義や,討議・演習を通じて体系的に理解することを目的とします.また,サービスデザイン・ツールや,テキストマイニング・ツールを用いた演習を行い,目に見えない価値や顧客の要望を把握し,サービスを設計し,提供するための方法論を習得します.

【内容】
関係者をいかに取り込み,価値を創出するか,その価値をいかに高めるか,といった価値共創の仕組み(プロセス)を,総合的に構築することを考えます.
サービスによって価値を提供するにあたっての重要な概念である,ホスピタリティ,共感,信頼,知覚リスク,ウェルビーイング等を事例とともに取り上げ,また,それら主観的な概念を把握し,サービス・システムに取り込み,構築してゆくための方法論を習得します.それらを包括的に含むサービス提案策定演習を行います. 
授業の目的
この授業では,以下の3点を目的とします.
(1)サービスの基礎理論と考え方,フレームワークを理解することを目的とします
(2)フレームワークやツールを用いた事例分析ができることを目的とします
(3)サービス理論を適用し,フレームワークやツールを用いることで,サービス事業の立案ができるようになることを目的とします 
到達目標
1. サービスの主要な理論を理解する(「DP:A 専門知識・理解」「DP:C 倫理観・社会的責任」に対応)
2. サービス論のフレームワークやツールを用いて事例分析ができる(「DP:B 研究能力・応用力」に対応)
3. サービス理論や方法論を用いて事業提案ができる(「DP:B 研究能力・応用力」,「DP:C 倫理観・社会的責任」に対応) 
成績評価の方法
授業取組み姿勢(授業での発言等)50%,個人レポート50%により評価を行う. 
成績評価の基準
成績の評価は、100点をもって満点とし、秀、優、良及び可を合格とする。各評価基準は次のとおりとする。
 秀(90点以上100点まで)到達目標を極めて高い水準で達成している。
 優(80点以上90点未満)到達目標を高い水準で達成している。
 良(70点以上80点未満)到達目標を標準的な水準で達成している。
 可(60点以上70点未満)到達目標を最低限の水準で達成している。
 不可(60点未満)到達目標を達成していない。
ただし、必要と認める場合は、合格、了及び不合格の評語を用いることができる。その場合の評価基準は次のとおりとする。
 合格又は了 到達目標を達成している。
 不合格  到達目標を達成していない。 
授業計画並びに授業及び学習の方法
■授業内容は,代表的な理論と方法論を,実際の事例を交えた形で構成します.
■授業方法は,主として講義形式で行いますが,一部,討議やグループワークを併用し,双方向性を取り入れます.
■授業計画は,以下としますが,履修者の要望・テーマ等を考慮し,また,進捗等を見ながら変更の可能性があります.
■この科目は基本的に対面授業を行います.一部の授業回では遠隔授業を行う場合があります.

【授業計画】
第1回: ガイダンス,サービス論が出てきた背景,サービスとは何か
第2回: サービスと価値:知覚リスク
第3回: サービス・モデルの全体設計1(知覚リスク,ペルソナ法)
第4回: サービス・モデルの全体設計2(カスタマー・ジャーニーマップ) 
第5回: ローコンタクト・サービス:顧客との価値共創
第6回: ハイコンタクト・サービス:品質と生産性のバランス
第7回: サービス品質の評価
第8回: サービス品質の評価(演習)
第9回: サービス・ドミナント・ロジック(SDL),社会課題とサービス
第10回: ウェルビーイング,TSR(外部講師)
第11回: 信頼,共感,
第12回: 顧客の声の可視化
第13回: グループ演習(1)
第14回: グループ演習(2)
第15回: グループ演習(3)発表,総括

【準備学修及び事後学修のためのアドバイス】
受講者は,新聞等から得られる実際の組織活動に対して,学んだ理論やフレームワークを使って考えることで,サービス論的な考え方を身に着ける自己研鑽を行うことが望まれます.

第1回~第3回:知覚リスク表を用いて事例のリスクを分析する(復習 10時間)
第4回~第5回:ペルソナを用いてカスタマー・ジャーニーマップを作成する(復習 10時間)
第6回~第8回:テンプレートを用いサービス品質の評価を行う(復習 5時間)
第9回~第10回:SDLに関する参考資料の該当箇所を読む (準備 10時間)
第11回:信頼に関する参考資料の該当箇所を読む (準備 10時間)
第12回:ツールの概要を把握するため参考資料の該当箇所を読む (準備 5時間)
第13回~第15回:グループ演習・発表の準備を行う (準備 5時間,復習5時間) 
教科書・参考書等
教科書は特に指定しませんが、参考書は以下の通りです.その他参考資料は,授業内で提示します.

■ラブロック&ウィルツ(2008).『サービス・マーケティング』ピアソン・エジュケーション. \3,900
■クリスチャン・グルンルース(2013)『北欧型サービス志向のマネジメント』ミネルヴァ書房. \1,258 
オフィスアワー
授業前1時間(南7号館3階,事前に連絡をください) 
※上記以外でも事前にご連絡いただければ随時対応いたします. 
履修上の注意・担当教員からのメッセージ
現代は,変化の激しい時代であり,必ずしも現時点で実施されている業務や研究が将来にわたって同じ形で存続してゆくかは,定かではありません.しかし,基本的なものの見方・考え方(いわゆる理論)は,応用範囲が広く,また,そこからの修正・変更もベースがあると比較的容易にできます.そのため,基本となる考え方を理解しておくことは,多方面において助けとなることが多いと思われます.
サービス・マネジメントでは,理論に加え,見えない価値を,ツールを用いて把握する方法論を説明し,演習を行います. 
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