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科目ナンバリングについて
こちらを参照してください。  
講義コード
9834230-1 
授業科目名
費用便益分析 
授業科目名(英字)
Cost Benefit Analysis 
時間割
前期集中 その他 集中
対象年次及び学年
1年次 
担当教員

那須 清吾

板谷 和彦

中村 正伸

ナンバリングコード・水準
M3 
ナンバリングコード・分野
RPA 
ナンバリングコード・ディプロマ・ ポリシー(DP)
BAX 
ナンバリングコード・提供部局
ナンバリングコード・対象学生
ナンバリングコード・特定プログラムとの対応
ナンバリングコード・授業形態
Lx 
ナンバリングコード・単位数

関連授業科目
特になし 
履修推奨科目
特になし 
学習時間
講義90分 × 15回 + 自学自習 (準備学習 30時間+事後学習 30時間) 
授業の概要
費用便益分析は、投資理論や余剰に関する基礎理論を用いていおり、民間企業の投資評価から発展して、行政における道路、河川、港湾、病院や公園など様々な社会資本整備の投資効率を評価して、その実施の是非を問う指標の一つとして発達してきた。その効果も多種多様であることから様々な方法論が提案されている。また、その方法論は官民を問わず応用できる適用性を持っている。
本講義においては、ミクロ経済モデルを用いた部分均衡理論に基づく一般的な費用・便益の考え方、および、一般均衡理論に基づく波及効果の考え方について解説する。また、各種分析方法の論理的解説を行うとともに、社会資本整備あるいは投資事業の特性に対応してどの様な費用便益分析方法が適用されているかについて解説するとともに、行政経営プロセスにおける適用、実務における限界および課題、合意形成における事業評価の役割、課題構造などについて解説する。また、学生の仕事等における身近な評価と意思決定に関わる演習を通じて、これらの理論体系があらゆる分野で利活用できることを学ぶ。 
授業の目的
費用便益分析の基礎理論の習得とともに、実務的な活用のされ方に係る課題や限界を理解する。また、社会資本整備の個別事業の評価が、政策・施策・事業の適切な評価を踏まえた企画、計画、建設、運用などと如何に関わっているかを考えることで、本当の意味での費用便益分析の意義や適用方法を会得する。さらに、あらゆる課題構造化から対応策の導出、評価、選定に至るプロセスの在り方について会得する。 
到達目標
・費用便益分析の基礎理論の習得とともに、実務的な活用のされ方に係る課題や限界を理解する。(DPの「専門知識・理解」に対応)
・社会資本整備の個別事業の評価が、政策・施策・事業の適切な評価を踏まえた企画、計画、建設、運用などと如何に関わっているかを考えることで、本当の意味での費用便益分析の意義や適用方法を会得する。(DPの「研究能力・応用力」に対応)
・あらゆる課題構造化から対応策の導出、評価、選定に至るプロセスの在り方について会得する。(DPの「研究能力・応用力」に対応) 
成績評価の方法
発表用資料の内容:50%
発表および討議:50% 
成績評価の基準
成績の評価は、100点をもって満点とし、秀、優、良及び可を合格とする。各評価基準は次のとおりとする。
 秀(90点以上100点まで)到達目標を極めて高い水準で達成している。
 優(80点以上90点未満)到達目標を高い水準で達成している。
 良(70点以上80点未満)到達目標を標準的な水準で達成している。
 可(60点以上70点未満)到達目標を最低限の水準で達成している。
 不可(60点未満)到達目標を達成していない。
ただし、必要と認める場合は、合格、了及び不合格の評語を用いることができる。その場合の評価基準は次のとおりとする。
 合格又は了 到達目標を達成している。
 不合格  到達目標を達成していない。 
授業計画並びに授業及び学習の方法
既存の理論についてのレクチャーのほか、具体的な事例や研究についての配布資料をもとに、主にクラス全体で討論を進めていきますので、積極的な参加を期待します。また、課題の構造化からロジックモデルの構築、対応策の検討と評価、意思決定に関わる演習を行う。授業計画は受講者の興味の範囲などを加味し、逐次、修正することがあります。
この科目は全回対面授業を行います。

■授業計画:
受講者の志向に応じて、テーマを変更する場合があります。
第1回 一般的な費用および便益に関わるミクロ経済モデルによる説明
第2回 費用便益の各分析手法の論理的基礎
第3回 社会資本の特性と費用便益分析手法の違い
第4回 社会資本の費用便益分析に関連する国の制度
第5回 具体的事例による解説
第6回 費用便益分析と事業・社会資本の評価および意思決定
第7回 事業化評価、再評価、事後評価のプロセスと行政経営
第8回 費用便益分析の実務におけるジレンマ
第9回 事業評価の実務上の課題と限界、今後の可能性
第10回 課題の構造化とロジックモデルの構築(その1)
第11回 課題の構造化とロジックモデルの構築(その2)
第12回 事業評価と意思決定演習(その1)
第13回 事業評価と意思決定演習(その2)
第14回 費用便益分析に係る緊急的課題と行政の新たな動き
第15回 事業評価と合意形成に関わる課題の構造

【自学学習へのアドバイス】
各回の授業は録画するので、復習として各回2時間視聴してください。
また、予習は以下のとおりお願いします(予習2時間)。
1回~4回は、費用便益分析の基礎理論や制度に関して、ミクロ経済学の余剰の概念やマクロ経済学の投資理論などの基礎理論に触れつつ、講義資料を読むとともに実務的課題について思考する。
5回~9回は、実例を踏まえた費用便益分析の理解を進めるので、現実の費用対効果や評価に関わる課題を調べてほしい。仕事における評価に関わる課題を抽出し、講義内でレポートして頂きます。
10回~11回は、社会における評価に基づくマネジメントをロジックモデルで説明するので、仕事における課題に対応したロジックモデルを考えてください。
12回~15回は、ロジックモデルを用いて課題を理解し、解決する方法を議論します。作成したロジックモデルに基づき、課題解決について考えてください。 
教科書・参考書等
事前に配布する。
参考 授業の時間内に適宜、文献を紹介、配布する。 
オフィスアワー
非常勤のためオフィスアワーはありません。質問等は、講義の前後あるいはメールでお願いします。 
履修上の注意・担当教員からのメッセージ
行政・企業等で抱えている費用便益分析あるいは事業評価に係る課題についての議論も行いますので、具体的な事例を積極的に紹介して頂くことを歓迎します。その解決方法を授業の中で議論することもあります。 
参照ホームページ
メールアドレス
教員の実務経験との関連
(担当教員)那須清吾
(世話役教員)板谷和彦
(授業責任者)中村 正伸