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科目ナンバリングについて
こちらを参照してください。  
講義コード
9833130-1 
授業科目名
意思決定分析 
授業科目名(英字)
Decision Making Analysis 
時間割
前期集中 その他 集中
対象年次及び学年
1年次 
担当教員

沼田 秀穂

原 真志

中村 正伸

ナンバリングコード・水準
M2 
ナンバリングコード・分野
ANM 
ナンバリングコード・ディプロマ・ ポリシー(DP)
ABX 
ナンバリングコード・提供部局
ナンバリングコード・対象学生
ナンバリングコード・特定プログラムとの対応
ナンバリングコード・授業形態
Ep 
ナンバリングコード・単位数

関連授業科目
特になし 
履修推奨科目
クリティカル・シンキング 
学習時間
授業90分×15回+自学自習(準備学習30時間+事後学習30時間) 
授業の概要
「意思決定分析」とは、マネジメント(経営上の計画や決定、問題解決)の支援や、新規事業企画時の多面的な評価分析手法、シミュレーション方法論である。
本講義は、意思決定分析の基本的概念と代表的な手法の適用事例を、具体的な例題を通じて理解することを目的とする。生産量、販売予測、在庫管理、最適な物流・輸送計画、設備投資の採算計算、人事計画、新規事業計画などを最適戦略、意思決定理論、感度分析、ゲーム理論などよく用いられるパターン(技法)や理論を用いて演習を行う。 
授業の目的
本講義は意思決定の実習を行っていく。
各組織の管理職・経営者は様々な日々の意思決定を定量的な方法を使って実行する必要がある。あらゆる組織では、常に判断と決断が求められる。判断ミス、決断を間違えると組織に致命的損害を与える場合もある。情報化社会において、経験と勘だけでは正確な判断、正しい決断が難しくなってきた。
そのために本講義では、戦略的な意思決定および、企画・立案した新規事業の採算性の分析とその評価、リスクの把握、感度分析などを行うためのシミュレーション技法を習得とすることを目的とする。 
到達目標
架空の会社を設定して、PCを用いたビジネスシミュレーションゲーム形式で意思決定の実体験を行う。各組織の管理職・経営者として様々な日々の意思決定ができることが目標である。
・意思決定に関わる典型的な問題点を理解し、各種定量的な意思決定方法を使用することができることができる。
・現実の問題を数理的、システム的に把握することができる。
・現場の情報を収集し、判断と決断に必要な情報に仕上げ、最善の策を描き出し、組織に提供することができる。
・新規事業をシミュレーションし、評価・意思決定を行うことができる。
・以上はいずれもDPの「A:専門知識・理解」「B:研究能力・応用力」に関連する。 
成績評価の方法
毎週の課題への取り組み:40%,総合演習:60% 5回以上の欠席は評価対象外とする。 
成績評価の基準
成績の評価は、100点をもって満点とし、秀、優、良及び可を合格とする。各評価基準は次のとおりとする。
 秀(90点以上100点まで)到達目標を極めて高い水準で達成している。
 優(80点以上90点未満)到達目標を高い水準で達成している。
 良(70点以上80点未満)到達目標を標準的な水準で達成している。
 可(60点以上70点未満)到達目標を最低限の水準で達成している。
 不可(60点未満)到達目標を達成していない。
ただし、必要と認める場合は、合格、了及び不合格の評語を用いることができる。その場合の評価基準は次のとおりとする。
 合格又は了 到達目標を達成している。
 不合格  到達目標を達成していない。 
授業計画並びに授業及び学習の方法
以下の15回をいくつかの会にまとめて集中講義形式で実施する。集中講義実施時期は別途調整後にアナウンスする。

第1回:
テーマ1:データベースとは(1枚の伝票から、売上台帳、正規化とは)
ガイダンス:意思決定分析とは(問題への科学的アプローチ)
科学的思考、確率とは、意思決定、マネジメントサイエンス(マネジメントを科学的に捉える)

第2回:
テーマ2:どのように売れているか
データの分析と予測、売り上げはどのように推移しているか、過去の傾向から予測すると、イベントの影響を評価
テーマ3:業務フロー
業務フローの把握、ポートフォリオ、ガントチャート、パレート図、ABC分析、アローダイヤグラム

第3回:
テーマ4:商品はどれだけ準備しておくか
在庫の考え方 効率の良い保管方法― データと予測、機会損失、ABC分析(商品はどれだけ準備しておくか)

第4回:
テーマ5:何をどれだけ作るのが良いか
生産計画を考える、線形計画モデル、感度レポート、結果から別の改善策を考える、
実際の企業における線形計画モデルの応用

第5回:
テーマ6:製品はどこから運ぶか
輸送の計画、必要なデータを集める、実行可能な輸送計画の作成、最適解、感度レポート
最適輸送計画の変更と総輸送費用への影響、限界コスト)

第6回:
テーマ7:人の配置はどうするか
割り当て計画、定期人事異動の問題、問題のモデル化、制約条件を考える、適材配置、
アルバイト要員の配置

第7回:
テーマ8:日程計画
プロジェクトマネージメント、スコープ、WBS(Work Breakdown Structure)、クリティカルパス

第8回:
テーマ9:問題自体を考え直す
 生産計画は出来た! 計画はそれでおしまいでよいか?
 発想の方法、問題解決技法、図もモデルである

第9回:
テーマ10:望ましい案はどれか
 AHP(analytic hierarchy process「階層化意思決定法」)の利用の利用、製品の出荷量を増やすには、意思決定問題を階層モデルで表す、望ましい案とは、決め方を決める

第10回:
テーマ11(1):新規事業はうまくいくか
 投資採算性の指標、IRR(内部利益率)の考え方と計算方法、回収期間法の考え方と計算方法、キャッシュフロー表の考え方と計算方法、損益計算書の考え方と計算方法

第11回:
テーマ11(2):新規事業はうまくいくか(2)
事業計画には何を計算する必要があるか、前提条件をどうするか、最適戦略、元金均等返済/元利均等返済の考え方と計算方法、減価償却(定額法/定率法)の考え方と計算方法
決算報告書を事業計画の分析道具(シミュレーションツール)として使う。
建設期間の考え方と計算方法、

第12回:
テーマ11(3):新規事業はうまくいくか(3)
ゴールシーキング、感度分析(シナリオ分析)、最適戦略(線形計画問題)
 この事業計画についての結論、採算性の検討について

第13回:
駆け引きに勝つ―ゲーム理論(1)(ライバルの駆け引きに勝つ)
ゲーム理論、相手の立場になって考える、交渉によりゲームの流れが変わる、ナッシュ均衡、
ミニマックス戦略、「優位な手」を探す

第14回:
駆け引きに勝つ―ゲーム理論(2)
確率戦略から見えてくるもの、囚人のジレンマ、全体合理性を考える、パレート最適、
損失の再分配、交渉・説得

第15回:全体のまとめ・総合演習
各週の演習で実施した各テーマや提示した分析・考察方法を再度復習し・理解しておくこと。

以上の計画に関して、進捗状況、内容の理解度等によって変更することがある。

<自学自習の指示>
毎回、次週の学習範囲を明示する。授業で積極的に発言できるように次週のテーマに関わる情報収集の準備をすること(毎週最低でも2時間の予習が必要。15週で30時間)。また、講義の重要ポイントに関わる宿題を出す。次週の講義までに提出することが必要である(毎週最低でも2時間の復習時間が必要。15週で30時間)。

<授業及び学習の方法>
各自でPCを用いて意思決定をおこなって行く。実際に意思決定で使っていくことができるPC(Excel)分析能力を身に付けていく。毎週宿題の提出、翌週の確認を通じて重要ポイントの理解を深めていく。必ず個人のPC(Excel)を持ち込むこと。 
教科書・参考書等
テキストは特に定めない。PPTを使って講義する。
なお、 授業中に表計算ソフト(Excel)を用いて、典型的な経営上の問題を実際に解いていく。
森雅夫、他(2004)『オペレーションズ・リサーチ』朝倉書店、¥4,620
圓川隆夫(2009)『オペレーションズ・マネジメントの基礎』朝倉書店、¥3,300
松井泰子、他(2008)『入門オペレーションズ・リサーチ』東海大学出版会、¥3,080 
オフィスアワー
非常勤のためメールでのコンタクトとする。 
履修上の注意・担当教員からのメッセージ
定量的・数理的なアプローチに関心があれば、履修条件は特に必要としない。毎週、講義中で実施した練習問題を自宅で復習し、完全に理解することが講義履修の条件である。毎回の講義内容が理解できていないと、次週の講義に付いていくことが出来ない。 
参照ホームページ
メールアドレス
教員の実務経験との関連
(担当教員)沼田 秀穂
(世話役教員)原 真志
(授業責任者)中村 正伸