シラバス参照

科目ナンバリングについて
こちらを参照してください。  
講義コード
9831020-1 
授業科目名
ゲーム理論 
授業科目名(英字)
Game Theory 
時間割
後期 水曜日 6校時 -
対象年次及び学年
1年次 
担当教員

宍戸 栄徳

大﨑 孝徳

中村 正伸

ナンバリングコード・水準
M2 
ナンバリングコード・分野
ANM 
ナンバリングコード・ディプロマ・ ポリシー(DP)
ABC 
ナンバリングコード・提供部局
ナンバリングコード・対象学生
ナンバリングコード・特定プログラムとの対応
ナンバリングコード・授業形態
Lx 
ナンバリングコード・単位数

関連授業科目
経済分析、意思決定分析 
履修推奨科目
経済分析 
学習時間
授業90分×15回+自学自習(準備学習30時間+事後学習30時間) 
授業の概要
ゲーム理論では複数の利害関係者(プレイヤ)がいるときに、各プレイヤはどのように行動すべきであるか、どういう戦略をとればよいかを分析する。自分以外のプレイヤがどのように行動するかがそれぞれの利害関係者の利得に影響を与えるので、分析は複雑になる。人間社会におけるこのような競争的状況(ゲーム的状況)の分析方法について講義を行う。協力ゲーム理論では公平性について分析する。
ゲーム理論は囲碁(将棋)における定石(定跡)のようなものである。ゲーム理論を理解したからと言って、勝負に勝てたり、経営での意思決定に有利になるわけではない。しかし、ゲーム理論を理解しているとそのような局面で不必要な不利益を被ることを防ぐことができる。
授業は教員作成のスライドに沿って講義形式で行い、必要に応じて質疑応答を行う。講義内容は自学自習が行いやすいようになるべくテキストに沿うようにする。スライドは資料として配付する。 
授業の目的
ゲーム的状況における意思決定の基本的な考え方を理解する。特に、ゲーム理論における中心的な概念であるナッシュ均衡の概念について理解を深める。また、協力ゲーム理論によって公平性についての理解を深める。常に他者の行動を考慮する習慣を身につける。 
到達目標
・意思決定が必要な状況において、問題を正しく(数学的に)表現できるようになる。(DPの「A:専門知識・理解」に対応)
・ゲーム的状況において自分以外の利害関係者の行動をどのように捉えればよいかを理解できるようになる。(DPの「B:研究能力・応用力」に対応)
・交渉ゲーム・協力ゲームの学習により「公平性」についての理解が深まる。(DPの「C:倫理観・社会的責任」に対応) 
成績評価の方法
レポートの提出状況:70%
授業への取組み姿勢(授業中の質問への解答や討論):30% 
成績評価の基準
成績の評価は、100点をもって満点とし、秀、優、良及び可を合格とする。各評価基準は次のとおりとする。
 秀(90点以上100点まで)到達目標を極めて高い水準で達成している。
 優(80点以上90点未満)到達目標を高い水準で達成している。
 良(70点以上80点未満)到達目標を標準的な水準で達成している。
 可(60点以上70点未満)到達目標を最低限の水準で達成している。
 不可(60点未満)到達目標を達成していない。 
授業計画並びに授業及び学習の方法
【授業計画】
(1) ゲーム理論の考え方(1):テキスト第1章
(2) ゲーム理論の考え方(2):テキスト第1章
(3) 意思決定モデルと不確実性:テキスト第2章
(4) 戦略ゲーム:テキスト第3章
(5) ナッシュ均衡点(1):テキスト第4章
(6) ナッシュ均衡点(2):テキスト第4章
(7) 囚人のジレンマ:テキスト第5章
(8) 展開形ゲーム:テキスト第6章
(9) 部分ゲーム完全均衡:テキスト第6章
(10) 繰り返しゲーム:テキスト第7章
(11) 交渉ゲーム:テキスト第9章
(12) 特性関数形ゲーム:テキスト第10章
(13) 特性関数形ゲーム・コア:テキスト第10章
(14) 特性関数形ゲーム・シャプレイ値:テキスト第10章
(15) 公平分割と勝者調整

【授業及び学修の方法】
主として、講義形式の授業を行います。講義の最後に簡単な課題を出します。解答を作成し提出することにより授業内容の理解を深めることができます。解答は次回の講義時に示し、理解を確実なものと出来るようにします。講義中に簡単な問題を提出して解答を聞いた後、内容に関連して議論を行います。数学的な内容の理解を助けるためにWebのグラフ計算機であるDESMOS*を使用します。DESMOSを使用する時は各自のPCを持参してください。
第1回~第14回はなるべくテキストに沿って進めます。事前にテキストの対応する部分を読んで理解を深め、事後は課題を解いて内容の理解を深めてください。 (15)はテキストには記載がありません。
・受講生の興味や理解の程度により変更や一部の内容を省略する可能性があります。

【準備学習及び事後学習のためのアドバイス】
準備学習としてテキスト「ゲーム理論・入門(新版)-人間社会の理解のために」の該当部分を読んでください(各回2時間程度)。事後学習としては講義中に出題する課題を解いて提出し講義内容の理解を深めてください(各回2時間程度)。
個別の項目では
(1)・(2) 事前学習:「ゲーム理論」で使われる「ゲーム」は日常使われる「ゲーム」とどのように異なるか調べる。テキストの第1章を読む。事後学習:「ゲーム理論」の「ゲーム」の意味を確認する。
(3) 準備学習:テキストの第2章を読む。事後学習:課題を解く。
(4) 準備学習:テキストの第3章を読む。事後学習:課題を解く。
(5)・(6) 準備学習:テキストの第4章を読む。DESMOSを使用してみる。事後学習:テキストの例題でナッシュ均衡点とマックスミニ戦略をDESMOSで求める。
*DESMOSは数学的な内容を可視化して理解を助けるためのWebのグラフ計算機です。
DESMOSを使用するには以下のURLにアクセスしてください。
https://www.desmos.com/calculator?lang=ja
(7) 準備学習:テキストの第5章を読む。ジレンマという言葉の意味を調べる。事後学習:課題を解く。
(8) 準備学習:テキストの第6章を読む。事後学習:課題を解く。
(9) 準備学習:テキストの第6章を読む。事後学習:課題を解く。
(10) 準備学習:テキストの第7章を読む。事後学習:(8)-(10)の講義内容を見直す。
(11) 準備学習:テキストの第9章を読む。事後学習:DESMOSで交渉解を求める。
(12) 準備学習:テキストの第10章を読む。事後学習:特性関数について復習する。
(13) 準備学習:テキストの第10章を読む。事後学習:DESMOSでコアを描き理解する。
(14) 準備学習:テキストの第10章を読む。事後学習:シャープレイ値とコアと比較する。
(15) 準備学習:配付資料を読む。事後学習:(11)-(14)の講義内容を見直し、まとめの課題を提出する。
ゲーム理論では必ず複数の利害関係者がいます。ゲーム理論の学習を通じて、他者の存在を意識し、物事を多面的に見る習慣を身につけてください。
注意:授業の進み方がシラバスからずれたときは、その都度授業中に指示します。 
教科書・参考書等
「ゲーム理論・入門(新版)-人間社会の理解のために」岡田章著、有斐閣[有斐閣アルマ]
定価 2,090円(本体 1,900円)
ISBN 978-4-641-22028-7 
オフィスアワー
非常勤講師のため通常のオフィスアワーは設定できません。
希望があればZoomによる遠隔で質問や相談などに答えます。定時の開催は難しいですが、随時mailなどで申し込んでください。 
履修上の注意・担当教員からのメッセージ
高校程度の簡単な数学を使用します。理解が難しいと感じられれば早めに知らせてください。
授業及び学習の方法にも書いていますが、数学的な内容の理解を助けるためにDESMOSを使って可視化して理解を助けます。計算の手間を省くためにExcelも使用します。
数学の復習や微分積分、線形代数を学びたい方は前期に「MBAのための数学セミナー」を開講しますので履修する事を検討してください。統計分析や経済分析の理解にも役立ちます。 
参照ホームページ
メールアドレス
shishido.harunori@kagawa-u.ac.jp 
教員の実務経験との関連
(担当教員)宍戸栄徳
(世話役教員)大﨑孝徳
(授業責任者)中村 正伸