【キーワード】銅, 鉄, 起源, ユーラシア大陸, 考古学
今から約10000年前、西アジアにおいて自然銅が利用されるようになり、人は金属の価値に触れることとなりました。その後、鉱石を製錬して銅を得るまでに数千年、さらに鉄を製錬するまでに数千年と、長い時間をかけて古代人は金属を生活の中に取り入れるようになりました。その過程で金属の技術、価値は大きく変わっていきます。また西アジアからユーラシア草原地帯を経由して北アジアやわれわれが生活する東アジアに金属が到達するまで、その技術や価値はまた大きく変わりました。金属の技術や利用法は地域の文化や環境に応じて多様に展開したのです。発掘によって地中から現れたものを対象としながら、金属の技術や利用のあり方を通じて、ユーラシア大陸のダイナミックな歴史をみなさんと味わうことができればと思います。
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